前回の「対象外の時はすぐに抜ける」というのと似たパターンとして,「都合の悪いケースはガードする」というお話をしていきたいと思います。
1.1 GOOD:都合が悪いケースはガードする
前述の早々にリターンするやり方でしたが,今回は,都合の悪い場合は,例外にしてしまうという考え方です。
例えばコンストラクタなんかは,値をリターンすることができないので,前述の早々にfalseを返却するということができなかったりします。そういうときや,処理を続行させたくない場合,または例外で受けたい場合は,次のように,例外を発生させます。
このコンストラクタはProductを引数で受けていますが,nullかもしれません。そういった場合は,コンストラクタで例外を発生させることで,productがnullの場合のインスタンスの生成は行われません。
//GOOD:都合が悪いケースはガードする public ReadableCode(Product product) { if (product == null) { throw new ArgumentNullException("product is null!"); } _product = product; //① Console.WriteLine($"処理...{product.ProductName}"); }
そうすることで,①のように,productを受けて,privateな変数_productに値を入れるような処理がある場合は,_productがnullでインスタンスが生成されないことが保障されます。ですので,_productがnullかもしれないという,if文を使ったコーディングがこのクラスでは不要となります。
こういった感じで,こういった感じで,都合の悪いケースでは,インスタンスが生成されないようにすることで,クラス内のコーディングがシンプルに保つことがき,また,生成する側も,中途半端なインスタンスが生成されないことがわかるので,コーディングがしやすくなります。コンストラクタかどうかにかかわらず,都合の悪いケースでは例外にするというのは,非常にコードがシンプルになるので,検討してみてください。ただ,呼び出す側は,例外が発生するかもしれないことを加味したコーディングにする必要があります。要するに,呼び出し側が,受け止める必要のある個所に,catchキーワードを使って受け止める必要があります。