今回は、プルダウン(selectタグ)にListの値を表示する方法を学びます。「毎日」「毎週」「毎月」のように選択肢が固定であれば、optionタグを決め打ちで書くだけで済みます。しかし、データベースなどから取得した値をプルダウンに表示したい場合は、あらかじめ選択肢の数も値も分からないため、固定では書けません。今回はこのような場合に、Listの中身を動的にプルダウンへ反映させる方法を解説します。
図1 固定のoptionタグで選択肢を書いた場合の例(比較用)
Listの準備
まず、プルダウンに表示するためのListを用意します。以前の商品一覧画面(ProductPage)で作成したProductEntityクラスを再利用します。@usingディレクティブでProductEntityが属する名前空間を読み込んでおきます。
図2 private List<ProductEntity> _products; の入力
図3 @using Ander99.Objects の追加
図4 _products = new List<ProductEntity>(); でListを初期化
続いて、画面の起動時(初期化時)にデータを作成したいので、OnInitializedメソッドをオーバーライドします。今回は同期処理で実装します。
図5 protected override void OnInitialized() の入力
ProductPageに以前作成したデータのうち、100・200・300の3行分をコピーして貼り付け、_productsに3件のデータを追加します。これでListの準備は完了です。
図6 OnInitializedに3件のデータ(p100・p200・p300)を追加したコード
@code {
private int _selectedCycle = 2;
private List<ProductEntity> _products = new List<ProductEntity>();
protected override void OnInitialized()
{
_products.Add(new ProductEntity(100, "p100", 1000));
_products.Add(new ProductEntity(200, "p200", 2000));
_products.Add(new ProductEntity(300, "p300", 3000));
}
}
selectタグにListの値を動的に表示する
この3件のデータをプルダウンに表示していきます。まずselectタグを新たに作成します。通常であれば<option value=”…”>…</option>のように選択肢を直接記述しますが、今回はoptionの行数も値もあらかじめ分からないため、動的に生成する必要があります。
図7 2つ目のselectタグを追加した状態
図8 固定のoptionタグを試しに1行だけ書いた状態
そこで@foreachを使い、_productsの中身を1件ずつ取り出しながらoptionタグを生成します。foreachで回した1行分がvalに入ってくるので、そのvalを使ってoptionタグのvalue属性と表示文字列を組み立てます。
図9 @foreachの入力を開始した状態
図10 @foreach (var val in _products) の中に仮のoptionタグを配置した状態
value属性には@val.ProductIdを、表示する文字列には@val.ProductNameを指定します。これで_productsの件数分だけoptionタグが自動的に作られるようになります。
図11 value=”@val.ProductId”>@val.ProductName</option> まで完成したコード
<select class="form-select">
@foreach (var val in _products)
{
<option value="@val.ProductId">@val.ProductName</option>
}
</select>
実行すると、プルダウンに「p100」「p200」「p300」という3件の選択肢がProductNameの値で表示されていることが確認できます。試しにProductNameの部分をPriceに変更すると、1000・2000・3000という価格の値が表示されます。確認後はProductNameに戻しておきます。
図12 実行結果:プルダウンにp100・p200・p300が表示された状態
図13 試しにProductNameをPriceに変更したコード
Bootstrapクラスの設定
見た目については、ここまでと同じようにBootstrapのクラスを設定します。class=”form-select”を指定すると、他のフォーム部品と統一感のあるきれいな見た目になります。
図14 class=”form-select” のIntelliSense候補
図15 form-selectクラス適用後のきれいな表示結果
プルダウンの値のデータバインド
最後に、プルダウンで選択した値をデータバインドで受け取れるようにします。方法はこれまでと同様で、int型のフィールドを用意し、selectタグに@bind属性を指定するだけです。
図16 private int _selectedProductId; の宣言とOnInitializedの全体コード
<select class="form-select" @bind="_selectedProductId">
@foreach (var val in _products)
{
<option value="@val.ProductId">@val.ProductName</option>
}
</select>
@code {
private int _selectedProductId = 0;
}
Saveメソッドにブレークポイントを置いて実行し、プルダウンで「p200」を選んでから保存ボタンを押すと、_selectedProductIdの値が200になっていることがブレークポイントで確認できます。また、初期値をあらかじめ200にしておけば、起動直後からp200が選択された状態になり、そこでp300を選べば300になることも確認できます。
図17 ブレークポイントで_selectedProductIdが200になっていることを確認
図18 初期値を200に設定したコード(起動時からp200が選択された状態になる)
private int _selectedProductId = 200;
注意点:データバインドできるのは基本型のみ
ここで1つ注意点があります。@bindでデータバインドできるのはint・string・DateTimeなどの基本型の値だけで、ProductEntityのようなクラス(オブジェクト)そのものをバインドすることはできません。試しに@bind先をProductEntity型のフィールドに変更し、optionタグのvalueにも@val(ProductEntityそのもの)を指定してみます。
図19 _productへの変更を試みた際のIntelliSense候補
図20 private ProductEntity _product; と記述したコード
図21 optionタグのvalueに@val(ProductEntity)を指定した場合、型が一致せずデータバインドできない
<select class="form-select" @bind="_product">
@foreach (var val in _products)
{
<option value="@val">@val.ProductName</option>
}
</select>
@code {
private ProductEntity _product;
}
このように、ProductEntity自体をキーにしたデータバインドはできません。基本型であるProductId(int型)のような値を通常はキーとして使い、それをデータバインドする、という形で実装する必要があります。最終的にはコードを元の_selectedProductId(int型)に戻して完成です。
図22 最終的にint型の_selectedProductIdに戻したコード
以上が、プルダウンにListの値を動的に表示し、選択した値をデータバインドで受け取る方法です。
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A03_プロジェクトの作成
A04_アプリの実行
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A06_Razorコンポーネント
A07_Razor構文
A08_@pageでURLを指定する
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A13_単方向データバインド
A14_単方向データバインドの詳細
A15_Bootstrap
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A17_イベント引数の受け取り方
A18_ここまでのまとめ
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B02_サイドバーから画面を表示する
B03_サイドバーのアイコンを変更する方法
B04_計測値を表示する
B05_変数に置き換える
B06_最新の値でデータを更新する
B07_@usingで通常のC#コードを呼び出す
B08_画面遷移_aタグ
B09_画面遷移_aタグの見た目をボタンにする
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B16_DateTime型をパラメータで渡す方法
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B18_パラメータ属性をつけるときの注意点
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