今回はPrivate変数とパラメータ変数の名前のルールに関して解説していきます。
Private変数
ProductIdというように,private変数の頭文字を大文字にするとSA1306の警告が出ます。
SA1306
この警告をWEBサイトで確認すると,次のように記載されています。
C#のフィールドは小文字で始めなければなりません。
productIdというように,小文字始まりの変数名にすると,警告は消えます。
Private変数をアンダーバーで始める
Private変数をアンダーバーで始めるというローカルルールがあり,それを採用しているチームも多いと思います。私もこのローカルルールを採用しています。ただ,private変数をアンダーバーで始めると警告が表示されます。試しに,変数名を_productIdとしてみましょう。
このようにアンダーバーで始まる変数を宣言すると,つぎのような警告が表示されます。
アンダーバー始まりの警告
SA1309の警告です。これはフィールドがアンダーバーで始まっていることを警告しています。この警告があると,ローカルルールがすべて警告されてしまうので,アンダーバー始まりのローカルルールを適応するのであれば,このルールは非表示にしておく必要があります。
これで,SA1309が非表示となりました。
パラメータ変数の命名
Private変数と同じように,パラメータ変数も,キャメル(小文字始まり)がルールとなっています。次のように,パラメータ変数を大文字始まりにすると警告が表示されます。
GetDataというメソッドを作成し,XMLコメントを記載しています。スラッシュを3つ打ち込むと自動でXMLコメントが生成され,引数と戻り値のエリアも作成されるので,そこに,パラメータの意味と戻り値の意味を記載しておく必要があります。それらを記述しても,引数が「ProductId」という大文字始まりの変数名にしているため,次のような警告が表示されます。
SA1313
このようにパラメータを小文字始まりにするようにとの警告が出ます。
このようにパラメータの頭文字をproductIdというように小文字始まりにします。自動で生成されたXMLコメントのProductIdの部分も小文字始まりにしないと,パラメータとXMLコメントがあっていないという別の警告が表示されるので,そちらも小文字始まりにします。
これで警告が消えます。以上が小文字始まりのルールとなります。
#02_名前の付け方
#03_名前付けのガイドライン
#04_パスカルケースとキャメルケース
#05_パスカルとキャメルの内訳
#06_パスカルとキャメルの実演
#07_2文字の略語は大文字にする
#08_名前空間のガイドライン
#09_ローカルルールについて
#10_private変数にアンダーバーを付ける
#11_コントロールの名付け
#12_クラス名とファイル名の名づけ
#13_StyleCopAnalyzersについて
#14_StyleCopAnalyzersのインストール
#15_ネームスペースの調整
#16_SA0001_プロパティのビルドのXMLでファイルを指定しておくと消える
#17_CS1591_XMLコメントなし
#18_SA1101_thisが付いていない
#19_不要なルールを非表示にする方法
#20_SA1200_usingの場所
#21_SA1400_アクセス修飾子が明示的に定義されていない
#22_その他不要なルールを非表示
#23_コンストラクタとデストラクタを作成
#24_Private変数とパラメータ変数の命名
#25_中括弧の省略禁止と改行
#26_コメントはスラッシュ4つ
#27_プロパティのXMLコメント
#28_コンストラクタやプロパティの書く順番
#29_アクセスレベルを加味した書く順番
#30_インタフェースのIとファイル名の不一致
#31_最後に