前回はMeasureSqlServerを作って,MeasureFakeと切り替えて使うというお話をしました。今回は,そのMeasureFakeとMeasureSqlServerの切り替えるためのフラグを設定するクラスを作成します。そのフラグはどこからでも参照可能としておきたいので,Domain層にSharedというクラスを作成してそこにIsFakeというフラグを作ります。
今後は,IsFake以外にも設定関係など,どこからでも参照する可能性のあるものや,起動時に値が決定されるようなものは,Sharedクラスに入れるようにするといいでしょう。
Sharedクラスを作成する
Domainプロジェクトを右クリックして,「追加」「クラス」の順に選択します。
クラス名を「Shared」にして追加ボタンを押下します。
これでDomain層の直下に「Shared」というクラスが追加されます。
Sharedクラスの実装
Sharedクラスに次のように実装します。
namespace NDDD.Domain { public static class Shared { public static bool IsFake { get; } = true; } }
publicでstaticなIsFakeというboolのフラグを1つ作ります。このフラグがTrueの時はFakeを生成する,Falseの時はSqlServerクラスを生成するという感じで今後は実装をしていきますが,こういったクラスを生成するロジックは,デザインパターンのファクトリーパターンといって,生成を専門とするクラスにやらせることで,わかりやすい実装になるので,次回はそのあたりを解説していきます。
#02_プロジェクトの追加
#03_依存関係
#04_ドメイン駆動開発でApplication層は必要?
#05_Domainのフォルダー構成
#06_Infrastructureのフォルダー構成
#07_WinFormのフォルダー構成
#08_Testsのフォルダー構成
#09_テスト駆動で実装するための事前準備
#10_テストコードとViewModelの追加
#11_テストコードを追加する
#12_ Repositoriesフォルダーの作成
#13_ Entitiesフォルダーの作成
#14_ Mockの作成
#15_フォーム画面の作成
#16_画面のコントロールデータバインドする
#17_Fakeを使ってタミーデータを画面に表示させる
#18_Fakeデータを画面に通知する
#19_PropertyChangedの方法を変更する
#20_Fakeとデータベースの値を切り替える方法
#21_Sharedクラスを作成する
#22_クラスを生成するファクトリークラスを作る
#23_#if DEBUGでFakeデータがリリースされないようにする
#24_DEBUGモードであることをわかりやすくしておく
#25_Factories以外から生成できないようにしておく
#26_Factoriesの呼び出しはViewModelで行う
#27_外部の設定ファイルの値で判断する
#28_Fakeデータを切り替える方法
#29_FakePathを設定ファイルとSharedに移す
#30_Fakeデータのバリエーション
#31_Shareクラスの活用方法
#32_ベースフォームを作る
#33_SharedにログインIDを記憶する
#34_BaseFormでログインユーザーを表示する
#35_ValueObject
#36_ValueObjectを作成する
#37_抽象クラスValueObjectを使用してイコールの問題の解消
#38_AreaIdにビジネスロジックを入れる
#39_AreaIdクラスをEntityに乗せる
#40_MeasureDateの作成
#41_MeasureValueの作成
#42_オブジェクト指向の自動化
#43_Repositoryの具象クラス
#44_例外処理
#45_例外の作成
#46_インナーエクセプション
#47_例外の欠点
#48_メッセージの区分
#49_エラー処理の共通化
#50_ログの出力
#51_タイマー処理はどこに置く?
#52_タイマークラスの作成
#53_StaticValues
#54_Logics
#55_Helpers
#56_Module
#57_トランザクションはどこでかける?
#58_特徴を見極める
#59_さいごに