前回までで,AreaIdクラスを完成させました。今回はそのAreaIdクラスをEntityに乗せます。そうすることで,EntityのプロパティがValueObjectになり,使う側は,すべての処理を選択できるようになります。
Entityの変更
次のようにEntityを改造します。
using NDDD.Domain.ValueObjects; using System; namespace NDDD.Domain.Entities { public sealed class MeasureEntity { public MeasureEntity(int areaId, DateTime measureDate, float measureValue) { AreaId = new AreaId(areaId); MeasureDate = measureDate; MeasureValue = measureValue; } public AreaId AreaId { get; } public DateTime MeasureDate { get; } public float MeasureValue { get; } } }
まず,intだったAreaIdをAreaId型にします。Usingがないとエラーとなるのでusing NDDD.Domain.ValueObjects;を追加しておいてください。
そしたら,AreaIdを設定しているコンストラクタでエラーとなるので,AreaIdクラスでNewするように変更します。これで,EntityでValueObjectが運べるようになりました。
ViewModelで使用する
あとは,MeasureEntityのAreaIdを使用していた場所の修正をします。LatestViewModelのSearch()メソッドのAreaIdTextを設定している場所で使用していましたが,この部分はAreaIdのDisplayValueを設定するだけで,いままで通りの動きをするようになります。
public void Search() { var measure = _measureRepository.GetLatest(); AreaIdText = measure.AreaId.DisplayValue; MeasureDateText = measure.MeasureDate.ToString("yyyy/MM/dd HH:mm:ss"); MeasureValueText = Math.Round(measure.MeasureValue, 2) + "℃"; }
動作の確認
これまで通り,エリアIDが編集されていることが確認できます。
#02_プロジェクトの追加
#03_依存関係
#04_ドメイン駆動開発でApplication層は必要?
#05_Domainのフォルダー構成
#06_Infrastructureのフォルダー構成
#07_WinFormのフォルダー構成
#08_Testsのフォルダー構成
#09_テスト駆動で実装するための事前準備
#10_テストコードとViewModelの追加
#11_テストコードを追加する
#12_ Repositoriesフォルダーの作成
#13_ Entitiesフォルダーの作成
#14_ Mockの作成
#15_フォーム画面の作成
#16_画面のコントロールデータバインドする
#17_Fakeを使ってタミーデータを画面に表示させる
#18_Fakeデータを画面に通知する
#19_PropertyChangedの方法を変更する
#20_Fakeとデータベースの値を切り替える方法
#21_Sharedクラスを作成する
#22_クラスを生成するファクトリークラスを作る
#23_#if DEBUGでFakeデータがリリースされないようにする
#24_DEBUGモードであることをわかりやすくしておく
#25_Factories以外から生成できないようにしておく
#26_Factoriesの呼び出しはViewModelで行う
#27_外部の設定ファイルの値で判断する
#28_Fakeデータを切り替える方法
#29_FakePathを設定ファイルとSharedに移す
#30_Fakeデータのバリエーション
#31_Shareクラスの活用方法
#32_ベースフォームを作る
#33_SharedにログインIDを記憶する
#34_BaseFormでログインユーザーを表示する
#35_ValueObject
#36_ValueObjectを作成する
#37_抽象クラスValueObjectを使用してイコールの問題の解消
#38_AreaIdにビジネスロジックを入れる
#39_AreaIdクラスをEntityに乗せる
#40_MeasureDateの作成
#41_MeasureValueの作成
#42_オブジェクト指向の自動化
#43_Repositoryの具象クラス
#44_例外処理
#45_例外の作成
#46_インナーエクセプション
#47_例外の欠点
#48_メッセージの区分
#49_エラー処理の共通化
#50_ログの出力
#51_タイマー処理はどこに置く?
#52_タイマークラスの作成
#53_StaticValues
#54_Logics
#55_Helpers
#56_Module
#57_トランザクションはどこでかける?
#58_特徴を見極める
#59_さいごに