これまでエラーは例外で表現しましょうという話をしてきましたが,例外にも欠点があります。場合によっては例外を使わないほうがいいときもあるので,今回は例外の欠点というお話をしていきます。
例外の欠点とは?
例外の欠点は,パフォーマンスが悪いことです。1回例外を通知する程度なら問題ありませんが,何度も通知すると,数秒の時間がかかるケースがあります。何度も例外を通知してしまうような使い方はやめましょう。
例外を使ったほうがいい場合
例外を使ったほうがいいケースは,一発勝負で結果が出るような場合は例外でエラーを表現したほうがいいです。今回のMeasureFakeのFakeExceptionのように,ファイルがうまく読めなかったら例外通知で処理終了という事であれば,例外で表現してください。
例外を使わないほうがいいケース
For文などの繰り返し処理の中で,例外を起こして,それをcatchして,ぐるぐる回し続けるような使い方はしないでください。100回まわして100回例外が出る可能性があるとか,そんな使い方はNGです。数秒どころか数十秒,数分処理に時間がかかることがあります。
For文を回して,インデックスエラーになったらcatchして,引き続きfor文を回すというやり方はせず,そういう場合は,配列のLengthやCountをチェックして,範囲内の時のみ処理するなどという感じで実装します。
例外を通知する場所
今回はDataNotExistsExeptionをMeasureRepositoryで通知していますが,SqlServerにアクセスするInfrastructure層で行ったほうが,呼び出し側で意識する必要がなくなるので,そのほうがいいでしょう。
#02_プロジェクトの追加
#03_依存関係
#04_ドメイン駆動開発でApplication層は必要?
#05_Domainのフォルダー構成
#06_Infrastructureのフォルダー構成
#07_WinFormのフォルダー構成
#08_Testsのフォルダー構成
#09_テスト駆動で実装するための事前準備
#10_テストコードとViewModelの追加
#11_テストコードを追加する
#12_ Repositoriesフォルダーの作成
#13_ Entitiesフォルダーの作成
#14_ Mockの作成
#15_フォーム画面の作成
#16_画面のコントロールデータバインドする
#17_Fakeを使ってタミーデータを画面に表示させる
#18_Fakeデータを画面に通知する
#19_PropertyChangedの方法を変更する
#20_Fakeとデータベースの値を切り替える方法
#21_Sharedクラスを作成する
#22_クラスを生成するファクトリークラスを作る
#23_#if DEBUGでFakeデータがリリースされないようにする
#24_DEBUGモードであることをわかりやすくしておく
#25_Factories以外から生成できないようにしておく
#26_Factoriesの呼び出しはViewModelで行う
#27_外部の設定ファイルの値で判断する
#28_Fakeデータを切り替える方法
#29_FakePathを設定ファイルとSharedに移す
#30_Fakeデータのバリエーション
#31_Shareクラスの活用方法
#32_ベースフォームを作る
#33_SharedにログインIDを記憶する
#34_BaseFormでログインユーザーを表示する
#35_ValueObject
#36_ValueObjectを作成する
#37_抽象クラスValueObjectを使用してイコールの問題の解消
#38_AreaIdにビジネスロジックを入れる
#39_AreaIdクラスをEntityに乗せる
#40_MeasureDateの作成
#41_MeasureValueの作成
#42_オブジェクト指向の自動化
#43_Repositoryの具象クラス
#44_例外処理
#45_例外の作成
#46_インナーエクセプション
#47_例外の欠点
#48_メッセージの区分
#49_エラー処理の共通化
#50_ログの出力
#51_タイマー処理はどこに置く?
#52_タイマークラスの作成
#53_StaticValues
#54_Logics
#55_Helpers
#56_Module
#57_トランザクションはどこでかける?
#58_特徴を見極める
#59_さいごに