今回は GetMethods を使って、クラスに定義されているメソッドをまとめて取得する方法を見ていきます。これまでは GetMethod で1つのメソッドを名前指定して取得していましたが、GetMethods はその複数形にあたるメソッドで、対象のクラスが持つメソッドを一括で取得できます。
前回までのコードを流用する
まずは前回までに作成した、Assembly のロードから型の取得、インスタンスの生成までの上4行をそのままコピーして貼り付けます。Assembly.Load でアセンブリを読み込み、GetType で型を取得し、Activator.CreateInstance でインスタンスを生成するという、ここまでと同じ3行はそのまま利用できます。
これまでと同じ3行に加え、単数形の GetMethod で1つのメソッドを取得している状態
GetMethod を GetMethods に変更する
この GetMethod の末尾に s を付けて GetMethods という複数形にします。単数形の GetMethod は戻り値が MethodInfo 型1つでしたが、複数形の GetMethods にすると戻り値が MethodInfo の配列になるため、受け取る変数の型も MethodInfo[] という配列の形に変更します。
実際にコードを書いてみると、IntelliSense のツールチップで GetMethods の仕様を確認できます。戻り値は「現在の Type が持つすべての public なメソッドを表す MethodInfo の配列」で、該当するメソッドが存在しない場合は空の配列が返る、と説明されています。
GetMethods のツールチップ。現在の型が持つすべての public メソッドを MethodInfo の配列で返す
foreach で全メソッドを列挙する
MethodInfo[] として複数のメソッド情報を受け取ったら、あとは foreach で1件ずつ回してあげれば、そのクラスが持つメソッドの一覧を取得できます。ループの中では Debug.WriteLine を使って、それぞれの MethodInfo の Name プロパティを出力するようにしています。
MethodInfo[] ms = t.GetMethods(); を foreach で回し、各メソッドの Name を出力するコード
実行結果を確認する
このコードを実行すると、出力ウィンドウにクラスが持つメソッドの名前がずらっと表示されます。自分で定義した Send(オーバーロードで2つ)、SetAddress の3つに加えて、Address プロパティから自動生成される get_Address・set_Address、そして object クラスに元から用意されている GetType・ToString・Equals・GetHashCode といったメソッドも一緒に取得されていることが分かります。
実行結果。get_Address・set_Address や Send(2つ)、SetAddress など、自作分と自動生成分・継承分のメソッドがまとめて出力される
まとめ
GetMethods を使うと、対象の型が持つメソッドを MethodInfo の配列としてまとめて取得できます。取得できるのは自分で定義したメソッドだけでなく、プロパティから自動生成される get/set メソッドや、object クラスから継承している ToString・Equals・GetHashCode・GetType なども含まれる点に注意してください。
メソッドの一覧をまず確認したいときや、一覧の中から名前で検索して呼び出したいときなどに便利な方法です。次回は、この一覧から属性(Attribute)を使って絞り込みを行う方法を見ていきます。
はじめに
A01_はじめに
A02_コースの概要
Type
B01_Typeクラスとは
B02_型からTypeを取得する
B03_自前の型からTypeを取得する
B04_インスタンスからTypeを取得する
B05_Typeのインスタンスは1つだけ
Assembly
C01_Assemblyとは
C02_Assemblyの生成_実行中のアセンブリを取得
C03_Assemblyの生成_アセンブリ名で取得
C04_Assemblyの生成_パスを指定して取得
C05_Assemblyの生成_呼び出し元を取得
C06_Assemblyの生成_型から取得
C07_すべての型を取得する
C08_publicな型だけを取得する
C09_名前を指定して型を取得する
C10_メタ情報の取得
インスタンスの生成
D01_インスタンスの生成
D02_インスタンス生成後の具体例
D03_空のコンストラクタがないとエラーになる
D04_Activatorを使ったインスタンスの生成
D05_引数ありのコンストラクタで生成する方法
ConstructorInfo
E01_コンストラクタの情報を取得
E02_パラメータの情報を取得
E03_コンストラクタの情報からインスタンスを生成する
E04_コンストラクタを検索して生成する
E05_public以外のコンストラクタを取得
E06_staticなコンストラクタがある場合の注意点
E07_コンストラクタのアクセスレベルを取得する
MethodInfo
F01_MethodInfo
F02_引数ありのメソッド呼び出し
F03_メソッドがオーバーロードされているときの指定方法
F04_GetMethods
F05_属性で取得する
F06_staticメソッドを呼び出す
F07_戻り値を取得する
PropertyInfo
G01_PropertyInfo
G02_GetProperties
G03_属性を使ったチェック
G04_汎用的なチェックメソッド
G05_CanWrite
FieldInfo
H01_FieldInfo
H02_public以外のFieldInfo
EventInfo
J01_EventInfoとは
J02_AddEventHandler
J03_EventInfoの注意点
J04_RemoveEventHandler
dynamicを利用したリフレクション
K01_dynamicを利用したリフレクション
K02_dynamicを利用したメソッドの呼び方
K03_オーバーライドされたメソッドの呼び出し
K04_メソッドの存在チェック
K05_dynamicを利用したプロパティへのアクセス
K06_dynamicを利用したフィールドへのアクセス
K07_dynamicを利用したイベントへのアクセス