リフレクション

C#文法 リフレクション K04_メソッドの存在チェック

この章では、dynamicを使ってメソッドを呼び出す際に、そのメソッドが実際に存在するかどうかを事前にチェックする方法を扱います。

サンプルアプリのメニュー画面。「dynamicを利用したリフレクション」のボタンから本章のデモを実行する

まずは前章までの復習です。Assembly.LoadとGetTypeで型を取得し、Activator.CreateInstanceでインスタンスを生成したうえで、その戻り値をdynamic型の変数instanceに代入します。dynamic型にしておくことで、instance.Send()のように通常のメソッド呼び出しに近い書き方ができます。

dynamicを使ったメソッド呼び出し。instance?.Send()、instance?.Send(“mail@anderson02.com”)と、通常のインスタンス操作と同じ感覚で呼び出せる

ここで問題になるのが、存在しないメソッドを呼び出そうとした場合です。試しに、MailServiceクラスには存在しないSendBBBというメソッドを呼び出すコードを追加してみます。

存在しないメソッドinstance?.SendBBB()を呼び出すコードを追加

これを実行すると、コンパイルエラーにはならずに実行時に例外が発生します。Microsoft.CSharp.RuntimeBinder.RuntimeBinderExceptionという例外が発生し、「’Anderson.Domain.MailService’ does not contain a definition for ‘SendBBB’」というメッセージが表示されます。dynamicはコンパイル時に型チェックが行われないため、このように実行してみて初めてメソッドの有無がわかることになります。

存在しないメソッドを呼び出すとRuntimeBinderExceptionが発生する

そこで、事前に対象のメソッドが存在するかどうかをチェックしたい場合は、これまで学んできたReflectionの書き方を使います。GetTypeで取得したTypeオブジェクトに対してGetMethodを呼び出し、戻り値のMethodInfoがnullかどうかを確認する方法です。GetMethodで指定した名前のメソッドが見つかれば対応するMethodInfoが返り、見つからなければnullが返ります。

既存のReflectionの書き方の例。GetMethodでMethodInfoを取得し、Invokeでメソッドを呼び出す

つまり、dynamicで呼び出す前にGetMethodでMethodInfoを取得しておき、それがnullでなければメソッドは存在する、nullであれば存在しない、という判定ができます。

事前チェックをする場合は、既存のReflectionの書き方でnullチェックを行う

もう一つの方法として、try catchで例外をキャッチしてチェックするというやり方もあります。dynamicによる呼び出し自体は簡潔に書ける一方で、存在しないメンバーを呼び出すと実行時例外になるため、事前にチェックしたい場合は、既存のReflectionの書き方でMethodInfoのnullチェックを行うか、try catchで例外を捕まえて判断するか、いずれかの方法で対応することになります。

事前チェックの方法まとめ:既存のReflectionの書き方でnullチェックを行う、もしくは例外をキャッチするなどして判断する

リフレクション

目次
はじめに
A01_はじめに
A02_コースの概要
Type
B01_Typeクラスとは
B02_型からTypeを取得する
B03_自前の型からTypeを取得する
B04_インスタンスからTypeを取得する
B05_Typeのインスタンスは1つだけ
Assembly
C01_Assemblyとは
C02_Assemblyの生成_実行中のアセンブリを取得
C03_Assemblyの生成_アセンブリ名で取得
C04_Assemblyの生成_パスを指定して取得
C05_Assemblyの生成_呼び出し元を取得
C06_Assemblyの生成_型から取得
C07_すべての型を取得する
C08_publicな型だけを取得する
C09_名前を指定して型を取得する
C10_メタ情報の取得
インスタンスの生成
D01_インスタンスの生成
D02_インスタンス生成後の具体例
D03_空のコンストラクタがないとエラーになる
D04_Activatorを使ったインスタンスの生成
D05_引数ありのコンストラクタで生成する方法
ConstructorInfo
E01_コンストラクタの情報を取得
E02_パラメータの情報を取得
E03_コンストラクタの情報からインスタンスを生成する
E04_コンストラクタを検索して生成する
E05_public以外のコンストラクタを取得
E06_staticなコンストラクタがある場合の注意点
E07_コンストラクタのアクセスレベルを取得する
MethodInfo
F01_MethodInfo
F02_引数ありのメソッド呼び出し
F03_メソッドがオーバーロードされているときの指定方法
F04_GetMethods
F05_属性で取得する
F06_staticメソッドを呼び出す
F07_戻り値を取得する
PropertyInfo
G01_PropertyInfo
G02_GetProperties
G03_属性を使ったチェック
G04_汎用的なチェックメソッド
G05_CanWrite
FieldInfo
H01_FieldInfo
H02_public以外のFieldInfo
EventInfo
J01_EventInfoとは
J02_AddEventHandler
J03_EventInfoの注意点
J04_RemoveEventHandler
dynamicを利用したリフレクション
K01_dynamicを利用したリフレクション
K02_dynamicを利用したメソッドの呼び方
K03_オーバーライドされたメソッドの呼び出し
K04_メソッドの存在チェック
K05_dynamicを利用したプロパティへのアクセス
K06_dynamicを利用したフィールドへのアクセス
K07_dynamicを利用したイベントへのアクセス