リフレクション

C#文法 リフレクション K01_dynamicを利用したリフレクション

ここからは、dynamicを利用したReflectionというテーマに入っていきます。

dynamic型とは

dynamicはC# 4から追加された型

dynamicというのは、C# 4から追加されたdynamic型のことです。これを使うと、実行時、つまりプログラムが動いているタイミングでメンバー(メソッドやプロパティなど)を解決する型として利用できます。

実行時にメンバーを解決する型

通常のC#は、コンパイル時に「この変数はint型」「この変数はstring型」というように型を確定させます。これに対してdynamic型は、コンパイル時ではなく実行時に型を判断し、その判断に基づいてメンバーを呼び出してくれる型になります。

object型のままだと何が困るか

これまでのReflectionの講義では、Activator.CreateInstanceでインスタンスを生成すると、その戻り値はobject型になっていました。

Activator.CreateInstanceの戻り値はobject型になる

そのため、生成したインスタンスに対してそのままメンバーを呼び出そうとしても、object型が持っているメンバーしか使えません。実際に「instance.」と入力してみると、候補に挙がるのはEquals、GetHashCode、GetType、ToStringといったobject型そのもののメンバーだけで、MailServiceが本来持っているSendのようなメソッドは候補に出てきません。

object型のままだとEquals・GetHashCode・GetType・ToStringしか呼び出せない

これまでの講義の中では、この問題に対応するために、インターフェースに変換したり、ベースクラスに変換したりする方法を取ってきました。たとえばインスタンス生成の回で行ったように、asを使ってForm型など何らかの型・インターフェースに変換することで、後続の処理でそのメンバーを呼び出せるようにしていたわけです。

dynamicを使うとどうなるか

dynamicを使えば、こうしたasによる型変換をしなくても、たとえばSendメソッドの呼び出しであれば「instance.Send(…)」というように、通常のインスタンス操作に近い書き方がそのままできるようになります。しかもこれはコンパイルエラーにはならず、そのまま書くことができます。

dynamic + リフレクション

このように、dynamicとReflectionを組み合わせて使うことで、メソッドの実行やメンバーへのアクセスを、通常のインスタンス操作に近い形で記述できるようになります。次回以降は、実際にdynamicを使ったコードを見ながら、この書き方を確認していきます。

通常のインスタンス操作に近い形で記述できる

リフレクション

目次
はじめに
A01_はじめに
A02_コースの概要
Type
B01_Typeクラスとは
B02_型からTypeを取得する
B03_自前の型からTypeを取得する
B04_インスタンスからTypeを取得する
B05_Typeのインスタンスは1つだけ
Assembly
C01_Assemblyとは
C02_Assemblyの生成_実行中のアセンブリを取得
C03_Assemblyの生成_アセンブリ名で取得
C04_Assemblyの生成_パスを指定して取得
C05_Assemblyの生成_呼び出し元を取得
C06_Assemblyの生成_型から取得
C07_すべての型を取得する
C08_publicな型だけを取得する
C09_名前を指定して型を取得する
C10_メタ情報の取得
インスタンスの生成
D01_インスタンスの生成
D02_インスタンス生成後の具体例
D03_空のコンストラクタがないとエラーになる
D04_Activatorを使ったインスタンスの生成
D05_引数ありのコンストラクタで生成する方法
ConstructorInfo
E01_コンストラクタの情報を取得
E02_パラメータの情報を取得
E03_コンストラクタの情報からインスタンスを生成する
E04_コンストラクタを検索して生成する
E05_public以外のコンストラクタを取得
E06_staticなコンストラクタがある場合の注意点
E07_コンストラクタのアクセスレベルを取得する
MethodInfo
F01_MethodInfo
F02_引数ありのメソッド呼び出し
F03_メソッドがオーバーロードされているときの指定方法
F04_GetMethods
F05_属性で取得する
F06_staticメソッドを呼び出す
F07_戻り値を取得する
PropertyInfo
G01_PropertyInfo
G02_GetProperties
G03_属性を使ったチェック
G04_汎用的なチェックメソッド
G05_CanWrite
FieldInfo
H01_FieldInfo
H02_public以外のFieldInfo
EventInfo
J01_EventInfoとは
J02_AddEventHandler
J03_EventInfoの注意点
J04_RemoveEventHandler
dynamicを利用したリフレクション
K01_dynamicを利用したリフレクション
K02_dynamicを利用したメソッドの呼び方
K03_オーバーライドされたメソッドの呼び出し
K04_メソッドの存在チェック
K05_dynamicを利用したプロパティへのアクセス
K06_dynamicを利用したフィールドへのアクセス
K07_dynamicを利用したイベントへのアクセス