リフレクション

C#文法 リフレクション F07_戻り値を取得する

今回はメソッドの戻り値を取得する方法を見ていきます。これまでの解説では戻り値のないvoidのメソッドばかりを扱ってきたため、戻り値を受け取る場面はありませんでした。ここでは戻り値のあるメソッドを呼び出し、その結果を取得する方法を解説します。

戻り値のあるメソッドを用意する

例として、MailServiceクラスにintを返すGetCountというメソッドを新しく追加します。中身は単純にreturn 3;としているだけのメソッドです。

図:MailServiceクラスに追加したGetCountメソッド

これまでと同じ手順でMethodInfoを取得する

戻り値の取得を試すボタンの処理でも、メソッドを呼び出すまでの流れはこれまでと同じです。AssemblyのLoadでアセンブリを読み込み、GetTypeで対象の型を取得し、ActivatorのCreateInstanceでインスタンスを生成します。そのうえでtのGetMethodに今回はGetCountを指定して、MethodInfoを取得します。

図:GetMethodで戻り値ありのメソッドの情報を取得する

Invokeの戻り値はobject型で返る

MethodInfoが取得できたら、あとはInvokeをインスタンス・引数なしで呼び出すだけでメソッド自体は実行されます。ポイントは戻り値の受け取り方です。Invokeの戻り値は常にobject型で返ってくるため、呼び出した後に何か処理をしたい場合は、目的の型へ変換する必要があります。

図:MethodBase.Invokeの戻り値は、呼び出したメソッドの戻り値を格納したobject(コンストラクタの場合はnull)

参照型が返る場合はasで変換する

戻り値が参照型であれば、as演算子を使ってStockEntityなど目的の型に変換し、変換結果がnullかどうかをチェックするだけで済みます。

図:as StockEntityで参照型に変換する例

値型が返る場合はReturnTypeで判定する

今回のGetCountのようにintが返ってくる場合は、MethodInfoが持つReturnTypeというプロパティを利用します。ReturnTypeにはそのメソッドの戻り値の型情報(Type)が入っており、GetMethodで取得したGetCountのMethodInfoであれば、ReturnTypeにはint型の情報が格納されています。このReturnTypeをtypeof(int)と比較することで、戻り値の型ごとに処理を分岐させることができます。

図:if (m.ReturnType == typeof(int)) で戻り値の型を判定する

Convert.ToInt32で変換して実行する

ReturnTypeがintであることが分かれば、Invokeの戻り値をConvert.ToInt32で変換します。実際に実行してみると、resultには3が代入されており、int型として戻り値の3が取得できていることが確認できます。

図:int result = Convert.ToInt32(m.Invoke(instance, null)); を実行して戻り値を確認する

まとめ

このように、MethodInfoのReturnTypeで型情報を取得して分岐させる方法と、参照型であればas演算子で変換してnullチェックする方法の2通りのやり方で、Invokeの戻り値を後続処理に活かすことができます。戻り値の型に応じて、状況に合った方法を使い分けてみてください。

リフレクション

はじめに
A01_はじめに
A02_コースの概要
Type
B01_Typeクラスとは
B02_型からTypeを取得する
B03_自前の型からTypeを取得する
B04_インスタンスからTypeを取得する
B05_Typeのインスタンスは1つだけ
Assembly
C01_Assemblyとは
C02_Assemblyの生成_実行中のアセンブリを取得
C03_Assemblyの生成_アセンブリ名で取得
C04_Assemblyの生成_パスを指定して取得
C05_Assemblyの生成_呼び出し元を取得
C06_Assemblyの生成_型から取得
C07_すべての型を取得する
C08_publicな型だけを取得する
C09_名前を指定して型を取得する
C10_メタ情報の取得
インスタンスの生成
D01_インスタンスの生成
D02_インスタンス生成後の具体例
D03_空のコンストラクタがないとエラーになる
D04_Activatorを使ったインスタンスの生成
D05_引数ありのコンストラクタで生成する方法
ConstructorInfo
E01_コンストラクタの情報を取得
E02_パラメータの情報を取得
E03_コンストラクタの情報からインスタンスを生成する
E04_コンストラクタを検索して生成する
E05_public以外のコンストラクタを取得
E06_staticなコンストラクタがある場合の注意点
E07_コンストラクタのアクセスレベルを取得する
MethodInfo
F01_MethodInfo
F02_引数ありのメソッド呼び出し
F03_メソッドがオーバーロードされているときの指定方法
F04_GetMethods
F05_属性で取得する
F06_staticメソッドを呼び出す
F07_戻り値を取得する
PropertyInfo
G01_PropertyInfo
G02_GetProperties
G03_属性を使ったチェック
G04_汎用的なチェックメソッド
G05_CanWrite

FieldInfo
H01_FieldInfo
H02_public以外のFieldInfo

EventInfo
J01_EventInfoとは
J02_AddEventHandler
J03_EventInfoの注意点
J04_RemoveEventHandler

dynamicを利用したリフレクション
K01_dynamicを利用したリフレクション
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K03_オーバーライドされたメソッドの呼び出し
K04_メソッドの存在チェック
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